幸村世界の終焉で、君は彼女は、いつもの様に俺の家に何の前触れも無くやって来て、いつもの様に鞄の中から派手なパッケージの袋に包まれたジェリービーンズを取り出し、そしていつもの様にその中身をガラステーブルの上にぶちまけた。無色透明だったテーブルが一瞬にして目の冴える様な鮮やかな色で華やぐ。...
赤也魔界へ誘(いざな)う夢を、みていた。 どす黒い雲が透かしているのは血の様に真っ赤な空で、その深紅の空の下には一面に真っ黒な焼け野原が広がっていた。おそらくかつては街と呼ばれていたのであろうそこは、ビルも家屋も街灯ですらも黒く焼け焦げて崩壊し、汚れた空に汚れた黒煙を立ち上らせていた。そんな光景が...