白石共感覚「ミルクがええ?それともレモンの方が良かったか?」 そう言ってふわっと微笑む彼の左目の真横、こめかみの辺りからは白い帯状の何かが煙のように揺らめいていた。蛇口から流れる水のように次から次へと溢れ出し、端の方から消えてゆくそれ。すっかり見慣れてしまった光景。私はまるでそれが見...